ロジスティクス経営士・管理士(JAVADA)とは
ロジスティクス経営士・ロジスティクス管理士は、中央職業能力開発協会(JAVADA)が認定するロジスティクス(物流・サプライチェーン管理)の専門知識・スキルを証明する資格です。物流業界で国内最大級の認知度を持つ民間資格として、製造業・流通業・物流業・卸売業の担当者から管理職まで幅広く取得されています。
管理士は物流現場の実務管理者レベルの知識(倉庫管理・輸配送・在庫管理・コスト管理)、経営士は経営幹部レベルのロジスティクス戦略・グローバルサプライチェーン設計・DX推進まで問います。
物流コスト削減・サプライチェーンの最適化・Eコマース対応などが経営課題となる中で、物流・SCM担当者の専門スキル証明として採用・昇格基準への活用が増えています。
受験資格
受験資格の制限はありません。管理士・経営士とも誰でも受験できます。ただし、管理士の内容が経営士試験の前提となっているため、物流未経験者は管理士から順に取得することが推奨されます。
試験内容
試験は年2回(6月・11月)、全国主要都市の会場で実施されます。一部のコースはeラーニング受講と試験がセットになったコース形式を選択できます。
ロジスティクス管理士
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | 択一式・記述式 |
| 試験時間 | 180分 |
| 合格基準 | 各科目60%以上かつ総合70%以上 |
ロジスティクス経営士
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | 択一式・記述式・論述式 |
| 試験時間 | 180分 |
| 合格基準 | 各科目60%以上かつ総合70%以上 |
主な出題範囲
| 分野 | 管理士 | 経営士 |
|---|---|---|
| ロジスティクス基礎 | ◎ | ◎ |
| 輸配送管理 | ◎ | ◎ |
| 在庫・倉庫管理 | ◎ | ◎ |
| 物流コスト管理 | ◎ | ◎ |
| 国際物流・貿易 | △ | ◎ |
| サプライチェーンマネジメント | △ | ◎ |
| 物流戦略・DX | × | ◎ |
| グリーンロジスティクス | △ | ◎ |
管理士では輸配送・倉庫・在庫・包装の4大機能の知識と物流コストの把握・改善が中心となります。経営士はSCM全体最適・物流KPI設計・3PLの活用戦略・グローバル対応まで問われます。
合格率・難易度
| 資格 | 合格率の目安 |
|---|---|
| 管理士 | 約45〜60% |
| 経営士 | 約30〜45% |
物流の実務経験がある受験者が多く、現場知識を持っていれば有利です。ただし、法令(倉庫業法・貨物自動車運送事業法・貿易関連法規)など暗記が必要な範囲も含まれます。記述式・論述式問題では、知識を体系的に整理して文章化する力も問われます。
勉強法
推奨学習期間
- 管理士(物流経験3年以上): 2〜3ヶ月(1日60分)
- 管理士(物流初学者): 3〜5ヶ月(1日60〜90分)
- 経営士: 4〜6ヶ月(管理士の延長で学習を継続)
学習の進め方
- JAVADA公式テキストで全科目を体系的にインプット: 輸配送・在庫・倉庫・包装・コストの各分野を科目ごとに整理する
- 物流コスト計算を繰り返し練習: 輸配送コスト・保管コスト・在庫金利の計算問題は計算手順を確実に覚える
- 物流法令の重要条文を整理: 倉庫業法・貨物自動車運送事業法・通関手続きなど暗記系は早期から取り組む
- 記述・論述の練習を別途行う: 択一式だけでなく、キーワードを使って論述できるよう、重要概念を文章にまとめる練習をする
おすすめ教材
- 「ロジスティクス管理士・経営士 公式テキスト」(JAVADA)— 試験範囲に対応した公式認定テキスト(2〜3分冊)
- 「物流管理ハンドブック」(日通総合研究所)— 物流実務の全体像を把握するための標準参考書
- 「SCMの基本」(湯浅和夫著)— サプライチェーンマネジメントの基礎を平易に解説した入門書。経営士レベルの視野拡大に有効
- 「国際物流の理論と実務」(日本物流学会)— 国際物流・貿易実務を深く学ぶための専門書
関連資格
- 物流管理士(日本物流管理協議会): JAVADAとは別団体による物流管理の資格。物流系の資格として併せて検討されることが多い
- 通関士: 輸出入の手続きを担う国家資格。国際物流・輸出入業務に携わる場合のロジスティクス経営士との組み合わせとして有効
- 乙種危険物取扱者: 倉庫・物流現場で危険物を扱う場合に必要な国家資格
- 中小企業診断士: 経営全体の文脈でサプライチェーン最適化を提言したい場合のステップアップ資格